1970年に開局してから、FT−401、FT−101、599ラインと使用しましたが、TS−900Sを高校時代の友人宅で見てから、完全に魅了されてしまい1973年に念願のTS−900SとVFO−900を購入しました。
購入後少しずつ保守用にコイル関係、ファン用モータ、ダイヤルランプ、そして電源投入時に欠かせないサーマル管(12N030)を集めて、メンテナンスを行ってきました。
お陰様で現在も出力低下も無く、サブ機として時々20mで使用しています。

以下に、私の愛機TS−900Sを当時の資料(取り扱い説明書やTS-900徹底解説)を元に紹介します。 
※TS-900徹底解説は、電波科学7月8月号の記事を、TRIOがまとめ編集したものです。

TS−900S
TS−900は、1972年頃にUSA市場向けにKENWOODブランドで輸出されたSSBトランシーバで、国内では発売されていませんでした。
しかしその後、国内市場向けに一部仕様を変えて、1973年にSタイプを中心に、Dタイプ、Xタイプとシリーズをととのえて、国内で発売されるようになりました。


当時トランシーバ市場は、YAESUのFT101シリーズ、またUSA製のコリンズのKWM−2などに人気(と記憶してます)があり、TS−900Sはそれらを意識して開発された様です。
TS−900Sの特徴は、
  1. 終段にEimacの送信管 4X150A/7034を採用。
  2. モノスケール方式のダイヤル機構。
  3. 受信性能の向上を目的とした、送信段と受信段を極力分離した回路構成。
  4. 重量感のあるフロントパネル。
などがあります。特に終段に4X150A/7034を使用したトランシーバは、TS−900Sのみでは無いかと思います。


TS−900Sの仕様
機 種 名 TS-900S TS-900D TS-900X
送受信周期数
80mバンド 3.5〜3.575 MHz
40mバンド 7.0〜7.1 MHz
20mバンド 14.0〜14.35 MHz
15mバンド 21.0〜21.45 MHz
10mバンド A 28.0〜28.5 MHz
B 28.5〜29.0 MHz
C 29.0〜29.5 MHz
D 29.5〜29.7 MHz
WWV(JJY) 15MHz(受信のみ)
電波型式 SSB(A3J)、 CW(A1)、 FSK(F1)
入力アンテナインピーダンス 50Ω (75Ω)
搬送波抑圧比 40dB以上
側帯波抑圧比 40dB以上
マイクインピーダンス ハイインピーダンス型(50kΩ)
送信周波数特性 400〜2500(-6dB)
送信不要輻射強度 -40dB以下
受信感度 全バンド : 0.5μV 10dB
イメージ比 50dB以上
IF妨害比 45dB以上
周波数安定度 スイッチON1分後より60分まで±2kHz以下
その後30分当たり100Hz以内
選 択 度
SSB
(FSK)
2.2kHz以上(-6dB)
4.4kHz以上(-60dB)
CW 0.5kHz以上(-6dB)
1.5kHz以上(-60dB)
SSB
(FSK)
2.2kHz以上(-6dB)
4.4kHz以上(-60dB)
CWフィルタ取り付けとる
Sタイプと同等となる
低周波出力 1W以上 (10%ひずみ時)
受信機負荷インピーダンス 8Ω、 600Ω
終 段 入 力 SSB
CW
FSK
240W DC
240W DC
100W DC
160W DC
160W DC
80W DC
20W DC
20W DC
20W DC
終段真空管 4X150A/7034 1本 6146B 2本 6146B 1本
消 費 電 力
送信時最大 450W
受信時最大 45W
(ヒータOFF)
送信時最大 330W
受信時最大 45W
(ヒータOFF)
送信時最大 230W
受信時最大 45W
(ヒータOFF)
使用真空管および半導体
真 空 管 2本
F E T 16本
トランジスタ 58本
IC 3本
ダイオード 72本
真 空 管 3本
F E T 16本
トランジスタ 57本
IC 3本
ダイオード 70本
真 空 管 2本
F E T 16本
トランジスタ 57本
IC 3本
ダイオード 70本
寸   法 幅320 × 高さ140 × 奥行320 (mm)
重   量 12kg

TS−900Sの説明


TS−900Sの上蓋を開けたところ。
中央の白いのがVFO、右上がファイナル部。


TS−900Sの上蓋を完全に開けたところ。(TS-900徹底解説より)
各ユニット名称
一般的にトランシーバは、送受共用で使用された部分(水晶発振、VFO、キャリア、IF段等)が多く、ミクサとかIF段同士の結合、干渉が送受信間で生じ、不安定要素を作り出してます。
TS−900では動作の安定化のため、送信段を極力分離する回路構成がとられます。特に受信回路と第2IF回路を切り離した構成は、受信性能の向上に繋がっている様です。
以下は、TS−900のブロックダイヤグラムと受信系統、そして各段の受信レベルのダイヤグラムです。(TS-900徹底解説書より抜粋)

TS−900受信系統図



TS−900受信レベルダイヤグラム



TS−900ブロックダイヤグラム
クリックで拡大


以下は、TS900のVFOに使われているモノスケールダイヤル機構です。 TS-900Sの終段に使用されている4X150A/7034です。

モノスケールダイヤル機構



4X150A/7034送信管